「デザイン経営」なんて…とお考えの方へ

デザイン経営とは…

収益力を高めて、企業価値を高めるために…

単に、「自社商品やその広告、プロモーションコンテンツの見栄え、デザインをカッコよくする、美しくすること…」ではありません。

デザイン経営の意味するところは、こちらの特許庁が発行している「デザイン経営ハンドブック」に上手くまとめられています。

 

「デザイン経営」におけるデザインとは、「見た目を美しく整える」という狭義の意味の「デザイン」ではなく、「ターゲット顧客の感性価値」を意識した「商品やサービス」を生み出し、あるいは、その感性に刺さるマーケティングを展開していく企業経営を意味しています。

また、「デザイン経営」の「デザイン」の意味が上記のように「見た目だけにこだわる」こととは違うために、「見た目としてのデザイン性にこだわる」ということには意味がない、費用対効果が疑問、と軽視したり後回しにしてしまうかもしれません。

 

さらに言えば、国が提唱していて、誰もが見れる経営戦略の概念をそのまま正面から受け入れることには、何かしらの抵抗感を感じる方がおられるかもしれません。

「デザイン思考なんて…」の記事でもご紹介したように、特許庁のご都合で出てきた「デザイン経営論」なんて「空虚」だと喝破し、真正面から批判する人だっています。

「デザイン経営という言葉の空虚さ」

 

しかし、グローバルに「感性価値」に敏感な企業は、まずは誰でも見ればわかる「視覚的デザイン」が自社の商材が顧客に評価される最初の入り口になること、また、その費用対効果の高さを当たり前のこととして理解し、実践しています。

とはいえ、当たり前のことだから、実現も容易、という訳ではないため、日本の「デザイン経営」の提言においては、その具体的な経営体制の有効な施策のひとつとして「デザインの専門家」を経営戦略スタッフに参画させよう、とかの方法論が提示されているわけです。

「当たり前のこと」が「高い競争力」を伴って実現できるためには、そうした経営体制だけでなく、「ビジネスとして見た目のデザインにはこだわる」という「価値観」や「企業文化」が社内の各部門に広く浸透しているかどうかも重要です。

常に製品やプロモーションはデザインのプロが手掛けている大手企業だから、そうした文化や価値感がしっかりと存在しているとは限りません。特定の部門が特定の外注先に丸投げしているだけかもしれないからです。

そこで、まずはシンプルに「自社の商材やその見せ方」といった「見た目のデザイン」がどうあるべきか、というわかりやすい部分から取り組むことは、価値観とやり方を間違えさえしなければ、企業価値を高める「デザイン経営」を効果的に企業経営に取り込むための第一歩としてはとても有効な方法ではないかと思います。

いずれにしても、「デザイン経営」を取り入れるのも否定するのも、まずは自分でよく考えて、その「本質を見抜けたぞ」というところまで考え抜く方法、それが「鳥の眼」と「イルカの耳」を持って考える「ヒロクフカク式思考法」です。

 

3 thoughts on “まずは「見た目」にこだわってみる

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